
「親の認知症が進んで銀行の手続きができない。でも、成年後見制度を使うと一生管理されると聞いて不安……」 そんな悩みをお持ちの方に大切なニュースがあります。
約25年ぶりの歴史的な大改正となる「民法等の一部改正法」が、2026年6月24日に国会で成立・公布されました。
今回の法改正により、これまでの「使いにくさ」がどう解消されるのか、そして「いつから新しい制度が使えるのか」について解説します。
これまでの制度は「一度始めるとやめられない」「一律で権限が決まる」「毎月報酬がかかる」といった硬直性が課題でした。成立した新制度では、これらが劇的に柔軟化されます。
これまでの制度の最大のネックは、「一度始めると本人が亡くなるまで原則やめられない」ことでした。 改正後は、「遺産分割協議の間だけ」「自宅を売却する手続きの間だけ」など、特定の目的が終わったり、支援の必要性がなくなったりした場合には途中で終了(審判取消)できるようになります。これにより、制度利用の心理的なハードルが大きく下がります。
これまでは「後見・保佐・補助」という3つの枠組みがあり、本人の状況に関わらず一律に重い権限が設定されてしまう側面がありました。 新しい制度ではこれらの区分が廃止され、「補助」という一つの枠組みに統合されます。本人の残存能力に合わせ、「どの範囲を支援(代理・同意)してもらうか」を個別にカスタマイズするオーダーメイド型の支援に進化します。
これまでは、一度決まった支援者を途中で変えることは、横領などの重大な問題がない限り非常に困難でした。 改正法では、「本人の利益のために特に必要があるとき」という新たな解任・交代事由が明記されました。本人やご家族との信頼関係の悪化、状況の変化に応じて、家庭裁判所の判断でより柔軟に支援者を交代できるようになります。
これまで制度が敬遠された大きな理由に「亡くなるまで毎月継続して報酬が発生し続ける」という費用の問題がありました。 今後は、画一的な継続報酬ではなく、「実際の職務内容・事務負担・期間に応じた柔軟な報酬評価」へと見直される方針が示されており、経済的な負担の適正化が図られます。
本人が自ら判断・行動できる範囲を最大限尊重するため、支援者に対して「本人へ適切に情報提供を行い、その意向を尊重する義務」が法律上明確化されました。本人の自律を第一に考えたサポート体制となります。
今回の改正法は2026年6月24日にすでに公布されており、法律上「公布日から2年6か月以内」に施行されることが確定しています。
したがって、システム改修や周知期間を経て、遅くとも2028年12月までには新しい制度がスタートします。
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