
▽令和2年4月改正民法を適用し,特別養子縁組が成立した事案
事案と解決:
依頼者は,AB夫婦の子Cと養子縁組をし,Cを育てていました。Cは,縁組当時,既に6歳以上でしたので,当時の民法上,特別養子縁組を請求することはできず,普通養子縁組にとどまりました。
民法が改正されることとなり,ABの所在調査や,Cの担任教員に意見書を作成してもらう等の準備を行い,改正民法施行直後に,申立てを行いました。
家庭裁判所の審査においては,依頼者やCと調査官との面談,調査官の自宅訪問に立会う等を行い,無事,特別養子縁組が認められました。
お客様の声:
民法改正により,6歳までしかできなかった特別養子縁組が18歳までできるようになり,子どもは17歳で9月に受理され,間に合いました。子どもの将来に大きな希望を持つことができました。難しい案件だと聞いておりましたが,弁護士の先生にも頑張って頂き,とても感謝しております。本当にありがとうございました。
担当弁護士よりコメント:
特別養子縁組とは,養親養子双方の合意により成立する普通養子縁組と異なり,家庭裁判所が,子どもの利益のために特に必要がある等の要件を認める必要があります。実父母の同意があっても,上記要件をみたさないとして,成立が認められなかった裁判例もあります(那覇家庭裁判所審判平成4年9月7日等)。
令和2年4月改正の民法により,養子となる子どもの年齢が,15歳に達するまでは,請求をすることができるようになりました。更に,15歳に達していても,15歳に達するまでに申立ができなかったことについてやむを得ない事由等の要件を満たせば,例外的に,請求をすることができるとされました。但し,いずれの場合も,子どもが18歳に達する前に,成立する必要があります。
本件は,この例外的な事案であり,法改正直後で実例が乏しかったため,申立前に,家庭裁判所調査官と協議を行いました。
そして,改正に伴って付加された要件については,その趣旨を明らかにするため,法制審議会の議事録を丹念に調査し,法制審議会委員に意見を求める機会がありましたので,直接会って意見を聞く等の準備を行いました。
関係者との事前打ち合わせも入念に行い,家庭裁判所の審査においては,特段,疑義を出されることなく,特別養子縁組が成立したものと思います。
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