
Q.結婚して5年,2年ほど前より別居しており,仮面夫婦でした。私が他の女性と付き合うことになり,妻に離婚を申し出たところ,妻に付き合っている女性がいることを知られ,慰謝料の支払いを求められています。仮面夫婦だったとしても,慰謝料は支払わなくてはならないのでしょうか?
A.婚姻中に,配偶者以外の相手と肉体関係を持った場合でも,婚姻関係が,その当時に破綻していた場合は,特段の事情のない限り,慰謝料の支払いの責任を負いません。そのため,あなたが他の女性と付き合っていた当時,婚姻関係が破綻していたかどうかが問題となります。
本件では,2年ほど前から奥様と別居をされているとのことですが,別居は婚姻関係破綻の典型的事由にあたります。ただし,別居というだけで婚姻関係が破綻したという判断はなされず,婚姻関係の破綻の有無については,夫婦間の関係を全体として客観的に評価します。婚姻関係の破綻の正確な判断には,別居の経緯,夫婦の生活状況,双方の婚姻関係を継続する意思などのより詳細な事情が必要となりますが,本件の事情では,婚姻関係の破綻が認定され,慰謝料の支払いが認められない可能性は十分に有るといえます。
(平成31年2月20日中日新聞全尾張版「暮らしの法律相談」掲載,執筆担当:弁護士野村一磨)
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