
Q.賃貸マンションの大家ですが、住人の一人がペット飼育禁止条項に違反して小型犬を飼っているようです。契約を解除して退去してもらうことは可能でしょうか?
A.一般に裁判例はペット飼育禁止条項の有効性を認めていますが、当該条項の違反があっても直ちに契約解除を認めるのではなく、他の要素も考慮し、賃貸人と賃借人の信頼関係が破壊されるに至ったと認められる場合に契約解除を認めています。
例えば、犬や猫の場合、居室や共有部分に汚れや傷が付いたり、騒音や悪臭等で近隣住民に迷惑をかけるおそれがあるため、警告、飼育中止の申し入れにも関わらず之に従わない場合には、契約解除、建物の明け渡し(退去)も認められることが多いでしょう。他方、熱帯魚や小鳥、ハムスター等の小動物で衛生面、騒音面等でも住環境にほとんど影響を与えない場合には契約解除が認められない場合が考えられます。
ペット飼育禁止条項を契約書に記載する場合には、具体的にどのようなペットの飼育が禁止されるのかを明記して将来の争いが生じないように注意しましょう。

(平成29年2月15日中日新聞全尾張版「暮らしの法律相談」掲載,執筆担当:弁護士野村一磨)
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