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B型肝炎給付金請求手続について

B型肝炎給付金請求のポイント:対象者・金額・手続きの流れ

 

昭和23年から昭和63年の間、集団予防接種等において注射器の使い回しが行われたことにより、多くの方がB型肝炎ウイルスに感染しました。国はこの責任を認め、被害者の方々に給付金を支給する制度を設けています。

本記事では、この「B型肝炎給付金」を受け取るための条件、金額、手続きについて、要点を解説します。

【要注意】

*給付申請期限が決められており、2027年(令和9年)3月31日までに給付請求をする必要があります。

 給付請求のためには検査や資料収集等の準備が必要です。相談後すぐに請求はできませんので、早めにご相談下さい。

 

1. 給付金の対象となる方(救済要件)

給付金の対象となるのは、大きく分けて「一次感染者(直接感染した方)」と「二次感染者(母子感染した方など)」です。また、ご遺族(相続人)も請求可能です。

① 一次感染者(ご自身が集団予防接種で感染した方)

以下の5つの条件をすべて満たす必要があります。

② 二次感染者(母親などが一次感染者で、そこから感染した方)

  1. 母親が上記の「一次感染者の要件」を満たすこと
  2. ご自身がB型肝炎ウイルスに持続感染していること
  3. 母子感染であること

2. 給付金の金額(病態と除斥期間)

受け取れる金額は、「病状の進行度」と、損害賠償請求権が消滅するとされる「除斥期間(20年)を経過しているか」によって決まります。



「除斥期間(20年)」の考え方

  • 発症者(死亡・がん・肝硬変・慢性肝炎): 病気を発症した日(または死亡日)から20年
  • 無症候性キャリア: 集団予防接種を受けた日(または出生時)から20年

除斥期間経過後の金額の違いについて 肝硬変(軽度)や慢性肝炎の方で、除斥期間を経過していても、「現に治療を受けている(インターフェロン等の治療歴がある等)」または「直近1年以内に病態が確認できる」場合は、高い方の金額(600万円または300万円)が適用されます。

 

3. 給付金を受け取るまでの流れ

給付金を受け取るためには、国を相手に国家賠償請求訴訟を提起し、和解を成立させる必要があります。単なる申請手続きではない点が特徴です。

  1. 証拠収集
    • 医療機関からカルテや検査結果、自治体から母子手帳や予防接種台帳などを集めます。
  2. 提訴(裁判所へ訴えを起こす)
    • 国を被告として訴訟を提起します。
  3. 和解協議
    • 裁判所の仲介のもと、国と要件を満たしているか確認を行います。
  4. 和解成立・給付金の請求
    • 和解調書を取り交わした後、支払基金へ給付金を請求し、支給されます。

4. 最後に

  • 無症候性キャリアの方へ: 「症状がないから」と放置せず、請求をご検討ください。除斥期間を経過していても50万円の給付に加え、将来の定期検査費用や家族の感染防止費用などの助成が受けられるメリットがあります。
  • 証拠がないと諦めないでください: 母子手帳がない場合や、親が亡くなっていて血液検査ができない場合でも、医師の意見書やきょうだいの検査結果など、代替資料で証明できるケースがあります。
  • 慢性肝炎の再発について: 過去に慢性肝炎が治まり、その後再発(再燃)したケースでは、再発時を起点として「20年経過していない」と認められる場合があります。

この訴訟は証拠資料の収集が非常に専門的です。ご自身やご家族が対象になる可能性がある場合は、まずは専門家へ相談し、資料の確認から始めることをお勧めします。

 

執筆担当・弁護士 野村一磨

Posted on 12月 4, 2015 at 4:59 PM
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