
Q.両親名義になっている持家を将来相続することになりました。その家は両親がローンを組んで購入し,現在も支払中です。もし相続時にまだローンが残っていた場合はそのローンの支払も私達がするのでしょうか。
A.「相続」とは亡くなった方の財産一切を取得することです。この財産には,不動産・預貯金等の資産の他に借金等の負の財産も含まれます。ですから,相続により親の持家を取得した子は,親の借金である住宅ローンを返済しなければならない,というのが原則です。
しかし,現在では多くの金融機関において,個人宅の住宅ローンを組む際には「団体信用生命保険」の加入を条件としています。「団体信用生命保険」とは,住宅ローンの返済途中で本人が死亡又は高度障害になった場合に,本人に代わって生命保険会社が住宅ローン残高を支払うという保険です。ですから,親が亡くなった場合でも,相続人である子がローンを支払う必要はない,とのケースが多いです。
なお,消費者金融からのキャッシングやクレジットカード利用分(ショッピング),事業資金の借入金等住宅ローン以外の借金も相続対象になりますが,債務を含めて一切の財産の相続を拒否する「相続放棄」という制度を利用すれば,借金の支払をしなくてもよくなります。
(平成26年9月21日中日新聞全尾張版「暮らしの法律相談」掲載,執筆担当:弁護士野村一磨)
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